老人同居二世帯住宅

道路との高低差・・・敷地+600
60代老夫婦、40代共稼ぎ息子夫婦、中学生息子一人。車一台所有

 
  第一種住専・・・建蔽率50%,容積率80% 
延床面積・・・141.75% 
建蔽率・・・37.75% 
容積率・・・54.25%
<バリアフリー>という言葉が最近流行るが、ここではあえて階層をもって二世帯の家族を分け、異世代の生活プライバシーを保護した。しかし、分けてはいるが、仕切らない、全ての空気は一体で、共有部分で境界意識を消している。
 
  忘れてならない事は、老世帯はやがて自立が難しくなっていくという事である。いつでも必要だと感じる時には、ごく自然に老人の生活を手助けでき、ケアされる側もする側も他家への侵入、“わざわざ”という構えた感覚を覚えさせないつくりになっている。 老世帯の領域は行き届く範囲にコンパクトにしつらえ、しかし共有部分が続く為もあり感覚だけは広々としており、窮屈な感覚を持たせない。
 即ち、無意識には分かれるが、意識の内では分かれない。プライバシーはあっても孤立は無い。当たり前に助けあい、異世代が厭みなく団欒できる家である。
    敷地が旭川という積雪寒冷地である事に配慮したデザインにしてある。屋根形状は自然落雪の勾配を採用し、更に雪かきの手間がいらない造りにした。内部は、冬長い時間を雪に閉ざされる事に対する配慮から、個室内にも中二階を持たせる事で生活感に変化を持たせると同時に、どこにいても視界が抜ける様工夫した。これにより、全体の空気や意識を遮る事無く、プライバシーや生活を区切っている。

 
 
 
 
 
 
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