2,解決策
  間取りと人の動きを考えた線(動線)を考慮する事により、無理のない人間関係を保持できる
    子供の成長と伴に家族の中にもプライバシーが必要になり、新築を決意する場合が多いが、実際、狭くて全ての生活が混在してしまっている様な家の方が、実は家族の仲はむつまじい。新築をする場合に、この基本を忘れると、新しい空間で家族は分裂する事になる。例えば、子供部屋を完全なる個室として線引きをしてしまった時、不安定ながら自立過程にある子供への家族の不自然な干渉は、不安定な心をより頑ななものにする。親は子供の気配を感じながら立ち入らずに見守る事ができ、子供も極自然に家族スペースを避けずに生活できるプランにする必要がある。家族全員が常に家族の気配を感じ、空間を共有する意識を持たせたものを`家´と呼ぶべきだと心得る。
    部屋数だけに捕らわれて、無配慮に壁を設けるべきではない。空間を遮断し、家族を遮断するものは、言うまでもなく壁であるからだ。床に段差を設けて生活者の意識のみの切り替えを促せば、狭い空間でも開放的に生活できる場合もある。
  プライバシーの種類と目的を考慮する事により、“プライバシー”と“解放”の両立は可能となる。例えば、玄関先の訪問者から家族のプライバシーを守ろうとするだけならば、目線に対する目隠し一つあればすむ訳で、空気まで遮断する必要はない。空気を遮断しなければならない必要があるのは、音を遮断しなければならない場合と、冷暖を遮断しなければならない場合のみである。空気を遮断する必要がある場合でも、場合に応じて視覚までを遮断する必要はないだろう。
 客の出入りの多い家は、客に許すスペースと家族の生活を混在させるべきではない。挨拶を済ませた後、他の家族が安心して日常生活が送れる動線を考慮する事は、逆に、客にくつろいで貰う為の配慮でもある。
 この様に、家族の在り方と、どの様に生活したいかを考えたうえで、個々の趣味や性格を尊重し、又将来変化に対応できる空間を工夫する事にこそ、家を新築する意義があると、私は思う
 
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送